2026/07/29
親の介護前に備えるバリアフリーリノベ費用と優先順位
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目次 ※タイトルからジャンプできます
1. 自宅内事故の実態と「介護前バリアフリー」が必要な理由
2. 工事優先順位と費用相場|浴室・階段・玄関の3ステップ
3. 介護保険住宅改修20万円を最大限に活用する方法
4. 親と子で進める合意形成と業者選びのポイント
5. まとめ
結論:バリアフリーリノベーションは①浴室②階段・廊下③玄関の順に着手するのが費用対効果最大。介護保険20万円給付は要支援1以上の認定後でないと使えないため、親が元気なうちに先手工事と補助金計画を同時に立てることが重要です。
「最近、親が段差につまずくことが増えた」「お風呂で倒れないか心配」――そう感じはじめたら、バリアフリーリノベーションを検討するサインです。
実は家庭内事故による65歳以上の死者数は、交通事故死者の約3倍にのぼります。しかし多くの家族が「まだ元気だから」「大がかりな工事は大変そう」と先送りにしてしまいがちです。介護が始まってから慌てて工事しようとすると、費用も段取りも大変になりますし、介護保険の給付を受けられないケースも出てきます。
この記事では、工事の優先順位・費用相場・介護保険の使い方・親子の合意形成まで、40〜50代が今すぐ知っておくべき情報をまとめました。
自宅内事故の実態と「介護前バリアフリー」が必要な理由

自宅は実は最も危険な場所です。70%以上の家庭内事故が廊下・浴室・階段で起きており、65歳以上では年間約8,000人が入浴中に急死していると推計されています(出典:消費者庁 消費者安全調査委員会)。
特に危険なのが「ヒートショック」と「転倒」の2大リスクです。どちらも住環境を少し変えるだけで大幅に予防できますが、工事が遅れるほど親本人の体力が落ち、工事中の仮住まいや移動も難しくなります。
暖かいリビングから寒い脱衣所・浴室に移動するときの急激な温度変化で血圧が急上昇・急下降し、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす現象。65歳以上では毎年約1.7万人がヒートショック関連死で亡くなると推計されており、交通事故死者の3倍以上です(出典:消費者庁)。脱衣所と浴室の暖房設備や断熱改修が最も効果的な対策です。
バリアフリーリノベーションは何歳頃から始めるべきですか?
親が70歳前後、まだ自立している段階が最適なタイミングです。要介護・要支援の認定を受けると介護保険の住宅改修給付(最大20万円)が使えますが、逆に認定取得前に工事を完了させてしまうと給付の対象外となります。「元気なうちに先手でリスクを下げる工事」と「介護保険を使う工事」を分けて計画するのがポイントです。認知症が進行すると工事内容の確認や同意が取りにくくなるため、親子でコミュニケーションが取れる今のうちに動くことを強くおすすめします。
このセクションのポイント
- 家庭内事故死は交通事故死の約3倍。自宅は最も危険な場所
- ヒートショックと転倒は住環境改善で大幅に予防できる
- 親が元気なうちに動くことで、介護保険との計画的な組み合わせが可能になる
工事優先順位と費用相場|浴室・階段・玄関の3ステップ

優先順位は①浴室(ヒートショック+転倒)②階段・廊下(手すり)③玄関(段差)の順です。すべて同時施工するとまとめて15〜50万円程度で収まることが多く、職人の出張費や養生コストを節約できます。予算に余裕があれば同時施工が費用対効果の面で最もおすすめです。
| 工事場所 | 主な工事内容 | 費用相場 | リスク低減効果 |
|---|---|---|---|
| 浴室 | 手すり設置・暖房設備・床材変更・段差解消 | 50〜150万円 | ヒートショック・転倒の両方に対応 |
| 階段・廊下 | 手すり設置・滑り止めシート・照明強化 | 3〜15万円 | 転落・転倒リスクを大幅低減 |
| 玄関 | 段差解消スロープ・手すり設置・上がり框の段差低減 | 3〜20万円 | 出入り時の転倒・膝への負担軽減 |
| トイレ | 手すり設置・洋式便器への変更・段差解消 | 10〜30万円 | 立ち座り動作の安全性向上 |
| 寝室 | 段差解消・ドア幅拡張・床材変更 | 10〜50万円 | 介護動線の確保・車椅子対応 |
(出典:ゼロリノベーション バリアフリーリフォーム費用相場)
ポイント1 浴室が最優先の理由
浴室はヒートショックと転倒の2大リスクが集中する場所です。脱衣所・浴室の温度差を少なくする暖房設備の追加と、床の滑り止め・手すりの設置を組み合わせることで、両リスクを同時に低減できます。費用は50〜150万円と幅がありますが、浴室ユニット全体をリノベする場合は断熱性も同時に改善できるため、コストパフォーマンスが高くなります。
ポイント2 手すり設置の場所と費用
手すりは「動作の変化点」に設置するのが原則です。立つ・座る・向きを変える動作が生じる場所(便座脇・浴槽脇・階段・玄関の上がり框・廊下の曲がり角)に設置します。1箇所あたり3〜8万円が相場で、複数箇所をまとめて依頼すると割安になります。壁の下地補強が必要な場合は別途費用がかかるため、事前に業者に確認してください。
このセクションのポイント
- 優先順位は浴室→階段・廊下→玄関→トイレの順。同時施工が費用効率◎
- 費用相場:手すりのみ3〜15万円、浴室全体リノベは50〜150万円
- 手すりは「動作の変化点」に設置するのが鉄則。壁の下地補強も忘れずに
介護保険住宅改修20万円を最大限に活用する方法

介護保険の住宅改修給付は、要支援1以上の認定後に申請すれば最大18万円(自己負担1割の場合)が戻ってきます。給付上限は20万円で、自己負担は1〜3割です。認定前に工事を完了させると給付対象外になるため、認定申請のタイミングと工事計画を合わせることが重要です。
①手すりの取り付け ②段差の解消 ③滑りの防止・移動の円滑化のための床材変更 ④引き戸等への扉の取り替え ⑤洋式便器等への便器の取り替え。給付上限は20万円(自己負担1〜3割)で、要支援1以上が対象。事前申請が必要(工事後申請は原則不可)。詳細は担当のケアマネジャーまたは市区町村窓口へ(出典:SUUMO リフォーム 介護保険活用ガイド)。
介護保険のリフォーム給付は認定前に工事すると使えませんか?
はい、認定前に工事を完了させると原則として給付対象外になります。正しい手順は「①要介護・要支援認定の申請 → ②認定結果の通知 → ③ケアマネジャーへ相談・事前申請 → ④工事着工 → ⑤工事完了後に領収書等を添付して給付申請」の流れです。特に「事前申請」のステップを省略すると認められないため注意してください。親の認定取得が見込まれる場合は、認定申請と並行してリノベ業者に相談を開始し、認定後すぐ動けるよう準備しておくことをおすすめします。
このセクションのポイント
- 介護保険給付は要支援1以上が対象。認定後の事前申請が必須
- 給付上限20万円(自己負担1〜3割)で手すり・段差解消・床材変更等が対象
- 認定申請と並行して業者に相談を開始し、認定後すぐ着工できる体制を整えるのが理想
親と子で進める合意形成と業者選びのポイント

バリアフリーリノベーションで最も失敗しやすいのは、親本人の意見を無視して子世代が一方的に決めてしまうケースです。「まだ自分は大丈夫」と感じている親にとって、手すりや段差解消工事は「老いを認めること」に見えることもあります。工事の目的を「事故予防」として一緒に現場を見ながら決めるプロセスが、長く使われる設備の秘訣です。
ポイント3 リノベ会社と工務店の使い分け
水回りや建具の変更を伴う大規模工事はリノベーション会社、手すり1〜2本の小工事は地元工務店・福祉用具業者が適しています。リノベ会社はプランニング力が高く、浴室全体の断熱改修と手すり設置を一括で設計できます。一方、介護保険の住宅改修に慣れた地元工務店なら書類手続きも一緒にサポートしてくれるケースが多く、初めての申請でも安心です。複数の業者から見積もりを取り、担当者のバリアフリーへの知識と経験を確認してから依頼しましょう。
手すりの取り付けだけでもリノベーション会社に頼む必要がありますか?
手すり1〜2本の設置だけなら、リノベーション会社でなく地元の工務店や福祉用具販売事業者でも対応可能です。ただし、壁の下地状況(石膏ボード・木下地の有無)によっては補強工事が必要になります。DIYでの設置は下地不足による取れ事故のリスクがあるため、必ずプロに依頼することをおすすめします。浴室の改修や間取り変更を伴う場合はリノベーション会社への相談が適切です。
このセクションのポイント
- 親本人の意向を尊重した合意形成が工事成功の鍵。一緒に現場を確認するプロセスが大切
- 大規模工事はリノベ会社、手すり単体は地元工務店・福祉用具業者と使い分ける
- 介護保険申請の書類サポートができる業者を選ぶと手続きがスムーズ
まとめ
バリアフリーリノベーションは「介護が始まってから」ではなく、「親がまだ元気で判断力があるうち」に動くことが最大のポイントです。工事の優先順位は①浴室(ヒートショック+転倒)②階段・廊下(手すり)③玄関(段差)の順で、すべて同時施工すれば15〜50万円程度でまとめられます。浴室全体をリノベする場合は50〜150万円の予算が必要ですが、断熱性能も同時に向上し光熱費削減にもつながります。
介護保険の住宅改修給付(上限20万円)は要支援1以上の認定後でないと使えません。認定取得前に工事を完了させると給付対象外になるため、認定申請と工事計画を並行して準備することが重要です。また親世代との合意形成も欠かせません。工事の目的を「老いの予防」ではなく「事故ゼロの家づくり」として一緒に取り組むことで、長く快適に暮らせる住まいが実現します。
費用や業者選びでお悩みの方は、ぜひ株式会社ビスタの無料相談をご活用ください。練馬区を中心に東京都内のバリアフリーリノベーションを多数手がけており、介護保険申請のサポートから設計・施工までワンストップで対応しています。
よくある質問
Q1. 介護保険のリフォーム給付は、要介護認定前に工事してしまうと使えませんか?
A. 原則として、要介護・要支援の認定前に工事を完了させると給付対象外になります。正しい手順は「①認定申請 → ②認定通知 → ③ケアマネジャーへ相談・事前申請 → ④着工 → ⑤完了後に領収書で給付申請」です。必ず認定後に事前申請を行ってから工事を開始してください。
Q2. 親が元気なうちにバリアフリー工事をしても意味はありますか?
A. 大いに意味があります。転倒やヒートショックは「元気な高齢者」にも起こります。元気なうちに工事すれば「先手バリアフリー(転倒予防)」として介護保険の対象外工事も自費で行えますし、親本人が工事内容の確認・合意に参加できるため仕上がりへの満足度も高くなります。認知症が進んでからでは本人確認が難しくなり、計画が頓挫するケースも少なくありません。
Q3. 浴室リノベーションと手すり設置を同時にすると費用はいくらになりますか?
A. 浴室全体のリノベーション(ユニットバス交換・断熱・暖房設備)と主要箇所への手すり設置を同時施工する場合、目安は60〜170万円程度です。浴室ユニット本体が50〜150万円、手すり設置が3〜15万円(複数箇所)となります。同時施工にすることで職人の往復コストが節約でき、個別に発注するより10〜20%程度安くなることが多いです。
Q4. 実家が賃貸の場合、バリアフリー工事はできますか?
A. 賃貸の場合は原則として大家(貸主)の承諾が必要です。手すりや段差解消板の設置は「原状回復できる工事」として承諾を得やすい傾向にあります。一方、床材変更や間取り変更は難しいケースがほとんどです。まず大家に相談し、福祉目的の工事として話すことで許可が下りることもあります。
Q5. バリアフリーリノベーションで失敗しないためのポイントは?
A. 最大の失敗原因は「親本人の意見を聞かずに子世代だけで決めること」です。手すりの高さや握りやすさは本人の身長・握力に合わせる必要があり、使いにくいと結局使われなくなります。また、安い業者を選ぶあまり下地補強が不十分で手すりが取れてしまう事故事例もあります。バリアフリー施工の実績が豊富な業者を選び、親本人が工事前後に動作確認できる機会を設けることが大切です。
監修:株式会社ビスタ
東京都練馬区を拠点に、中古マンション・戸建てのフルリノベーションから水回り・断熱の部分リノベまで対応。施工実績豊富な専門スタッフが、補助金活用から物件選びまでワンストップでサポートしています。
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この記事を書いた人
代表取締役橋本 純
リノベーションを人生最高の体験に!
リノベ会社経営10年以上|累計施工実績10000件
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